年齢による転職活動について

転職年齢限界説

28歳、32歳、35歳など、皆さんも転職の限界となる年齢について、いろいろな説を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
「結局のところ、どの説が本当なんだろう?」

一番よく耳にするのが35歳が転職のリミットという説。
「その歳を超えると、定年の60歳まで25年を切ってしまい、キャリアアップの時間が足りなくなるため」
というのが理由ですが、この説は本当でしょうか。
しかし人生100年時代と言われる今、定年が60歳と言うのもおかしな話に聞こえます。
もし定年が70歳が当たり前になったら、35歳の人でもあと35年働けることになります。
これ今の時代で考えると25歳の年齢になるわけです。
また今では職を変えることは珍しくなくなり、35歳を過ぎての転職を成功させる人も大勢います。
結局のところ、自分の年齢に合わせた転職活動をすることが、成功の秘訣になります。

年齢別求人倍率

年齢毎の求人倍率は最も多いのが25~24歳、そして24歳以下、そして35~44歳、続いて45歳・・・となります。
これを見るとやはり35歳以上は厳しいかもと感じてしましますが、実は35~44歳の有効求人倍率は1.1倍以上あります。
これはどういうことかと言うと、まずは有効求人倍率とは?
分かりやすく言えば、「仕事の数(有効求人数)」を「仕事をしたい人の数(有効求職者数)」で割った数値のことです。
「1」より大きくなるほど求人数(仕事の数)が多く、働き手が足りなくなります
「1」より小さくなるほど求職者(仕事をしたい人の数)が多く、仕事探しが難しくなります

「1」より大きくなっている時が、いわゆる「売り手市場」です。
ちなみに、2008年に起こったリーマンショック直後の数値は「0.4」倍、
バブル期のピークだった1990年7月の有効求人倍率は「1.46」倍でした。
そして2017年にはバブル期のピークを越える有効求人倍率になりました。
また今年2019年も引き続き有効求人倍率が高い傾向にあります。

30代の転職は20代の転職とは違う

有効求人倍率が高いとはいえ、30代になってからの転職は、20代の頃と同様な転職活動をすることはできません。
自分の年齢が就職市場のどんな位置にあるかを自覚することが、転職活動の鍵を握ります。
20代の転職活動では、自分のやりたいことや、自分の能力を履歴書に書き込みます。
しかし、30代になってからは、今まで何をしてきたか、どんな実績を上げてきたかが自己PR材料になります。

経営者目線で会社のことを考えることができる人材であることが、30代になってからの転職活動では武器になるのです。
30代に入ってからは転職をすることも大変ですし、20代のうちには経験していないような問題も起きるようになります。
年齢を考えて落ち着ける場所が欲しいからと転職した結果、激動の波にのまれることもあります。
年齢のことも考えた上で、転職に踏み切るべきかどうかを検討するようにしましょう。
転職のリミットについては、いろいろな説があります。しかし実はリミットよりも、
自分のスキルについて考えるほうが大事です。
「35歳までに転職しないと!」と焦っていた方は、自分で転職のリミットをつくってしまっているのかも。
これを機に、ぜひ「自分の伸ばすべきスキルはなんだろう」と、発想を転換してみてください。